※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

『幻想水滸伝I&II 』感想・レビュー 今も色あせない大傑作RPG 108人の仲間は伊達じゃない

幻想水滸伝の第1作は1995年に発売、続編のⅡは1998年に発売と昔の作品ではありますが、今もなお人気の高いタイトルです。2021年12月に行われたテレビゲーム総選挙では、『幻想水滸伝』は65位、『幻想水滸伝Ⅱ』は19位にランクインしました。

私自身は今まで幻想水滸伝をプレイしたことはなかったのですが、テレビゲーム総選挙で興味を持ち実際にプレイしてみることにしました。PSPのソフトで『幻想水滸伝I&II』というその名の通り、幻想水滸伝IとIIがセットになったソフトがあったので購入しました。

初プレイでしたが、夢中になり、あっという間にクリアしてしまいました。昔のゲームですが、今でも十分に遊べます。今回は『幻想水滸伝I&II』をプレイした感想を述べていきたいと思います。

幻想水滸伝Ⅰ 感想・レビュー

グラフィックは2Dのドットで、顔のグラフィックも少し古臭いです。グラフィックのレベルはスーパーファミコン後期と同じぐらいだと思います。この部分はPS発売から間もないタイトルなので、仕方がないのかもしれません。ただ戦闘の場面ではキャラクターが良く動きます。

戦闘の難易度は低めで、ステータスの高いキャラクターを使用していれば、戦闘で困ることはありませんでした。レベル上げも簡単で、レベルの低いキャラクターを容易に育てられます。色々なキャラクターを戦闘ですぐ使えるようになるのは良かったです。また、ダンジョンは簡単な作りのものが多く、ダンジョン内で迷うことはまずありません。

ゲームの難易度は低めなので、ゲーム初心者の方にもおすすめです。

ストーリー

赤月帝国の五将軍・テオの息子である主人公は、宿主の親しい人の魂を喰らう「ソウルイーター」という紋章を手に入れたことで、帝国軍から追われることになります。主人公は逃亡した先で、赤月帝国の皇帝・バルバロッサの圧政に反旗を翻そうとする解放軍の存在を知るのでした…。

赤月帝国の内乱を描いた本作は、「ソウルイーター」の運命に翻弄される主人公の成長を描いた物語です。仲間との別れ、父との対峙、愛する人の死、主人公は様々な困難を乗り越えて、前へと進んでいきます。友との誓いを果たすために何があっても挫けない主人公の姿を涙なしでは見られません。

最初は自分を守るためだけだった戦いが、国全土を巻きこんでいきます。徐々に物語のスケールが大きくなっていくのにはワクワクしました。

主人公を含めると108人の仲間がいますが、その中でもストーリーに関わってくるのはせいぜい30人ぐらいです。108人全て仲間にすると終盤にストーリーが変わるのですが、基本多くの仲間は戦闘に参加するだけだったり、道具屋、宿屋、ミニゲーム用の仲間だったりでストーリーの根幹には関わってきません。
拠点で仲間に話しかけることができるのですが、基本的に同じことしか話さないので淋しい気持ちになります。少しでも良いので会話が変わったら良かったなと思いました。(拠点での仲間との会話はⅡで改善されています)

また、パーティーを組む際に主人公以外に固定メンバーになるキャラクターが2人は出てくるので、パーティー組みの自由度があまりないです。最終パーティーぐらいは自由にさせて欲しかったと思いました。(この部分もⅡで改善されています)

ゲームシステム

通常戦闘は全体攻撃や主人公の紋章を使えば簡単に終わりますし、ボス戦もそこまで難しくありませんでした。

ただ本作には通常の戦闘とは別に、一騎打ちでの戦闘とシミュレーションゲーム要素のある戦争イベントがあります。2つの戦闘のシステムはシンプルなのですが、通常の戦闘に比べて少し難易度が上がります。一騎打ちは戦闘中に回復ができないですし、戦争イベントで部隊が大ダメージを受けると戦死者が出てしまい、その後2度と仲間に復帰することはありません。そのため、通常戦闘とは違う緊張感がありました。

戦闘

通常戦闘は前衛3人、後衛3人の計6人でパーティーを組みます。キャラクターごとに武器の射程があり、剣や拳などを武器にする射程の短いキャラは前衛に、弓、槍、魔法が得意なキャラは後衛に配置していきます。武器は固定装備になるので、つけ替えることはできません。

キャラクターに強い、弱いはあるのですが、主人公と全体回復のできるキャラクター、それと各メンバーに回復アイテムをきちんと持たせておけば何とかなるはずです。

特定の仲間同士をパーティーにいれると、協力攻撃ができます。攻撃力2倍や全体攻撃など威力の高い攻撃を放てますが、攻撃を放った次のターンは行動不能になるというデメリットもあります。
その中で、主人公とその師匠であるカイとの協力攻撃は使い勝手が良かったです。全体攻撃ができて、行動不能になるデメリットがありません。主人公とカイの協力攻撃ができるようになると、雑魚敵との戦闘はすごく簡単になりました。

育成

本作では特殊能力が付与される紋章を使い、仲間を強化していきます。紋章には魔法を使えるものや、2回攻撃ができるようになるものなどがあります。キャラクターの特性にあった紋章をつけることが求められます。
ですが、紋章は1人につき1個しかつけられませんし、仲間によっては紋章が固定されていてつけ替えることが出来ません。このシステムはⅡで改善されるのですが、今作でもう少し自由度を高めて欲しかったです。

自分よりもレベルの高い敵を倒せば、レベルは簡単に上がります。ですので、キャラクターのレベルを均一にするのは簡単です。
しかし、武器を強化するのにお金が大量に必要です。武器を強化していると常にお金は金欠状態になるので、結局は育成するメンバーを絞ったほうが効率が良かったりします。

幻想水滸伝Ⅱ 感想・レビュー

真ん中が主人公、左がジョウイ、右がナナミ

続編となるⅡは赤月帝国に隣接するジョウストン都市同盟とハイランド王国の争いを描いた作品です。
ストーリーは前作をプレイしていなくても問題ありません。ですが、前作のキャラクターが多く登場するので、前作をプレイした方がより楽しめる内容となっています。Iのクリアデータをデータコンバートすれば、隠しキャラクターが現れます。

今作では前作の問題点をいくつか改善していて、紋章を複数個装備できるようになったり、拠点で仲間との会話が変化するようになったりしています。また、戦争イベントのシステムが変わり、「ファイアーエムブレム」のような形になりました。

グラフィックはIと同じく2Dのドットですが、一部キャラクターの顔グラフィックが増えたり、CGムービーがイベントで挿入されるようになり、演出がIよりも強化されています。戦闘の場面でも、Ⅰよりもさらにキャラクターが動くようになったので迫力が増しました。

前作よりもミニゲームが増え、さらに「料理」「交易品」といった新要素があります。ですが、根本的なゲームシステムは変わっていなかったので、Iと同じ感覚でプレイできました。

ストーリー

主人公とその義姉のナナミ、そして2人の幼馴染のジョウイ。普通の少年、少女だった3人が大きな争いに巻きこまれていきます。

国同士の戦争が描かれており、前作よりストーリーが壮大になりました。敵のボスとして登場するルカ・ブライトはゲーム史に名を残すほどの悪役ぶりです。その悪逆非道ぶりには驚かされました。彼の行いが物語を大きく動かしていきます。

フリックやビクトールなどの前作のキャラクターは魅力的なのはもちろんですが、今作のキャラクターも魅力的でした。特にナナミの存在は大きく、彼女が関わるストーリー後半のイベントは必見です。私はナナミに思い入れがあったので、泣いてしまいました。

今作は拠点にいる仲間キャラの会話がストーリーの進行度によって変わります。仲間の性格がわかるようになり、仲間に愛着が持てました。

ゲームシステム 

基本システムは前作とほぼ同じですが、追加要素として「交易品」の取引があります。本作の街には「交易所」というお店があり、「交易品」というアイテムが取引されています。街によって「交易品」の値段は違うので、安く買って高く売れば儲けが出ます。「交易品」の取引が上手くできると、そこそこお金を稼ぐことができます。

「料理」も今作からの追加要素です。料理人を仲間にすると、拠点で料理を作ることができます。できた料理は回復アイテムとして使用することができます。料理はお店のアイテムよりも回復量や個数が多いので作っておいて損はないです。それから、料理対決というイベントがあり、対決に勝利すると新しい料理のレシピを貰えます。

戦争イベントのシステムが一新し、『ファイアーエムブレム』のように自軍のコマをマップ上で移動をさせて戦闘するようになりました。ただ、ほとんどの戦いが途中で終わるので、まともに戦闘イベントで戦う場面は少ないです。戦争イベントでしか活躍させらないキャラがいるので、もう少し戦争イベントを増やして欲しいと思いました。

戦闘

前作と同じく通常戦闘の難易度は低いです。通常攻撃を繰り返すだけで、雑魚敵は難なく倒せます。今回のゲームは前作以上に状態異常の種類が増えているのですが、敵が攻撃してくる前に敵を倒せてしまうので、状態異常で苦しむことはまったくありませんでした。

主人公の紋章が回復特化型で、序盤から全体回復を使用できます。なので終盤くらいまでは、主人公がいれば回復が間に合うので、攻撃力が高いキャラをパーティーに入れると攻略が楽になると思います。

育成

今作では、紋章をつけられる数と紋章の種類が増え、さらに武器にも紋章をつけられるようになりました。紋章の組み合わせ次第では、強力な攻撃を放てるようになります。紋章の組み合わせを考えるのは楽しかったです。

今作も前作と同じように武器を強化する費用はかかりますが、前作よりもお金が集まりやすいので金欠にはなりにくかったです。色々なキャラクターを育成しやすくなりました。

最後に

『幻想水滸伝Ⅰ&Ⅱ』が今もなお名作として語り継がれている理由がプレイをしてわかりました。仲間が108人というのはインパクトがありますし、仲間を集めるのは楽しかったです。キャラの濃い仲間が多かったので、出番が少なくても印象に残るキャラが多くいました。

壮大で先が読めないストーリーには惹きこまれました。続きが気になり、ついつい時間を忘れてプレイをしてしまいました。ゲームの難易度は低いので、ストーリーを楽しみたいという方もつまずくことなくプレイできると思います。ただ、108人全てを仲間にするのはそれなりに大変です。どうしても全員を仲間にしたいという方は、攻略サイトを見ることをおすすめします。(初見で108人全てを仲間にするのはかなり難しいです)

今回は『幻想水滸伝I&II』をプレイした感想を述べてきました。興味を持った方は是非ゲームをチェックしてみてください!

最新情報をチェックしよう!