「守破離」のプロセスを経て、頭の回転を速くしよう
頭が良くなりたい、頭の回転を速くしたい。しかも手っ取り早く。誰しもが一度は考えたことがあるはずです。でも世の中には楽に頭の良くなる方法はありません。結果だけを求めても、求めているものは手に入りません。
「頭の回転を速くする45の方法」では、「知識やスキルを運用する頭の土台の性能」=「素アタマ」を良くする方法が書かれています。どんなに斬新なスキルや誰も知らない知識を知っていても、運用することができないと意味がないです。運用できる「素アタマ」があって、初めて知識、スキルを活かせます。
「素アタマ」を鍛錬するプロセスが「頭の回転を速くする45の方法」には書かれています。「素アタマ」はすぐに簡単に獲得できません。1つ1つのプロセスを経て獲得ができます。そのプロセスを本書では「守破離」と呼んでいます。
守破離とは
「守破離」とは、原理原則を学ぶ段階、それが身につき実践する段階、そして形を離れて本質を得る段階
・・・「頭の回転を速くする45の方法」より
「守」とは教えられたことを、きちんと守ることです。自己流に走ることなく、まずは教えられたことをその通りにやることです。
「破」とは教えを実践していき、無意識に自然と出来るようになることです。「守」を積み重ねた結果が「破」につながります。
最後に「離」は教えという形にとらわれることがなくなり、本質を得ることです。本質を得ることが出来れば、人間としての成長につながります。
以上が「守破離」のプロセスです。本書では、素アタマをよくするプロセスを「守破離」のステージに分けて45個のトレーニングに分けています。どれも難しいものではなく、日々の心がけを変えるだけでできるものです。
読んでいて印象に残った「守」のトレーニングの一つをご紹介します。
経験をメタ化する
普段の仕事で目の当たりにするのは具体的な事象でしかない。具体的な事象をいくら蓄積しても、同じシチュエーションが起こらなければ適用することはできない。具体的な事象をメタ化することによって、あらゆる場面で使える知識となるのだ。
・・・「頭の回転を速くする45の方法」より
「メタ」とは「高次の」「超~」という意味があります。具体的な情報をより抽象化していいき、高次の情報へ落とし込んでいくことです。
例えば「ブックオフに来るお客様は300円の小説より108円の小説を多く買っていく」という具体的な情報があれば、「お客様は安い商品を買っていく」とメタ化でき、さらに「商品を多く売りたいなら価格を下げる」という知識を得ることができます。
具体的な事象をそのままにするのではなく、何事にもあてはまる事象へと抽象化していく。そうすると知識が広がり、他の事象にも当てはめることができます。
私は一つのシチュエーションや経験で学びが終わることが多く、この経験を他のことにも活かせるぞという発想が少なかった気がします。メタ化することによって学びの効率は格段に上がると感じました。
まとめ
45のトレーニングはどれも心がけ一つで簡単に実践できるものが多いです。一つでも意識するだけで日々の行動は変わっていきます。
本で読んだ知識をなかなか活かせない、セミナーで学んだことが実践できないと悩んでいる方に是非読んで欲しい1冊です。