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大平信孝「本気で変わりたい人の行動イノベーション」感想・まとめ

「自分はどうしたいのか?」自分の欲望にまっすぐ向き合ってみよう

  • 行動したけど行動できない
  • そもそも自分が何をしたいのかわからない
  • 行動を始めても行動が習慣化しない

なかなか行動を起こせず、ウジウジしていた時に出会った本が「本気で変わりたい人の行動イノベーション」です。行動を起こすための具体的な方法が、アドラー心理学に基づいて書かれています。

行動を起こすための具体的な方法としての「1分間行動イノベーション」が紹介されています。朝起きてからと夜寝る前に1分間の計2分間おこなうだけと簡単です。「1分間行動イノベーション」を続けていけば、必ず変わることができると本書に書かれています。

私も実践して間もないですが、1分間であれば行動を続けていけそうですし、自分のやりたいことがより明確になっているのを感じています。

行動を起こしたいけども、実際に行動を起こすことができずに悩んでいる時に読みたい1冊です。簡単に内容紹介をしていきたいと思います。

アドラー心理学とは

アドラ-心理学とは、アルフレッド・アドラーが築いた心理学です。「嫌われる勇気」の大ヒットでご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。「嫌われる勇気」はドラマ化もされました。

アドラー心理学とはどういったものか。「本気で変わりたい人の行動イノベーション」では以下のように書かれています。

「原因論=なぜダメなのか?どこがダメなのか?」ではなく、
「目的論=どうすれば今よりもっとうまくいくのか?」を考え、実行する心理学

・・・「本気で変わりたい人の行動イノベーション」より

恋愛がうまくいかないのは過去の恋愛が原因だったり、家族関係が悪かったりしたからだと、過去のトラウマに原因を特定するのが原因論の考えです。

反対に目的論では、恋愛がうまくいかないのは「一人の方が落ち着いていて好きだ」「相手に合わせたくない」「恋愛をするとお金がかかるから、しない方が貯金できる」と何かしらの目的を達成しているからだと考えます。

本当に恋愛がうまくいくようにしたいなら、目的をハッキリさせて、どうしたらうまくいのかだけを考えるようにしようというのがアドラーの考えです。

できない原因を探すのではなく、どうしたらもっとうまくいくのかを探すのが本書の行動指針です。マイナスの発想ではなくプラスの発想をしていこうというものです。

行動しない理由を探すのではなく、自分の欲望と向き合う

行動をしない理由は無数にあります。「失敗するのが恥ずかしい」「自分には実力がないから、まだ早い」「お金がないから出来ない」「もう若くないからチャレンジできない」等、行動しない理由はいくらでも探せば出てきます。

行動しない理由を特定すれば、行動できるでしょうか。本書では、なぜ行動できないのかの原因を特定することはどうでもいいと書かれています。大切なのは「今よりうまくいくようにするにどうしたら良いか」を考えることです。

そう考えるのに大切なことは、自分の「欲望」を正しく知ることだと述べています。自分の欲望を正しく知るには、「頭・体・心」の声に耳を傾けようと述べられています。

「欲望=頭の声、体の声、心の声」

・・・「本気で変わりたい人の行動イノベーション」より

特に「体の声」と「心の声」に耳を傾けてあげようと書かれています。「頭の声」は聞けるけど、「体の声」と「心の声」には鈍感です。

「頭の声」だけに従って生きている人が非常に多いのです。
「頭の声」に従っているというよりも、
・「体の声」や「心の声」があること自体を知らない
・「体の声」「心の声」と「頭の声」が違うことを言っていることを知らない
という人がたくさんいるのです。

・・・「本気で変わりたい人の行動イノベーション」より

例えば苦手な上司に飲み会に誘われた時に頭は、「あんまり行きたくないけど上司の誘いを断ったらいけないから、飲み会に行こう」と声を出します。

対して体は、昨日は帰るのが遅くなったし、明日も朝早いので「疲れた、早く帰って眠りたい」と言っています。

最後に心は「上司の誘いだからといって、行きたくもない飲み会に行くのは嫌だな。自分が前向きに行きたいと思える飲み会がしたい」と今回の飲み会には行きたくないと声をあげています。

体と心は飲み会に行くのは反対していますが、普段は頭の声だけに従って飲み会に参加します。2対1で「飲み会には行きたくない」と言っているのに、参加してしまうのです。

嫌々飲み会に行った結果、お酒や食事を美味しく味わうことができず、苦手な上司の小言に嫌な気持ちになって、クタクタな状態で家に帰ることになりました。寝るのが遅くなり、次の日の仕事も心と体が重いまま出勤します。体と心の声に従わず、欲望を無視して散々な結果です。

嫌々行く飲み会には、あまり良い思い出はありません。同じように体と心の声を無視した行動は結果が伴わなかったり、長続きしなかったりする傾向があるように感じます。上司からの突然の出張命令、自分が関係していないクレームへの謝罪対応は体と心が疲弊しました。

では欲望に忠実になって、飲み会に参加していなかったらどうなっていたでしょうか。おそらく帰宅したあとの時間を有意義に使えて、寝るのが早くなります。早く寝た結果、リフレッシュして仕事に臨めるでしょう。いつもよりも仕事が捗り、仕事が好きになるかもしれません。

「体の声」「心の声」に従った結果、いつもと結果は変わります。「体の声」と「心の声」が発している「欲望」を正確にくみ取ることが、行動をはじめて継続していくための第1歩です。

1分間行動イノベーションとは

行動していくための具体的な方法として紹介されているのが「1分間行動イノベーション」です。簡単に紹介すると「1分間行動イノベーション」は「50秒セルフトーク」と「10秒アクション」の2つに分かれます。

50秒セルフトーク

「本当はどうしたい?」これだけを、自分に問いかけるのです。

・・・「本気で変わりたい人の行動イノベーション」より

行動したい理由を自分に問いかけます。頭の声だけでなく、体、心の声から欲望を聞き出します。「~しなきゃ」ではなく「~したい」と本当に思えるものが答えです。ひたすら50秒間「本当はどうしたい?」を聞き続けます。

10秒アクション

「50秒セルフトーク」で出した本当にしたいことを、実現するための行動を10秒で行います。行動はどんなに小さいことでもかまいません。10秒でできることをしてください。

ほんの小さなことでいい。あなたが「行動」を起こすから、人生が変わるのです。

・・・「本気で変わりたい人の行動イノベーション」より

1分間行動イノベーションを習慣化

1分間行動イノベーションは文字通り、1分間のみ行動すれば良いのです。1分間だけと考えれば、習慣化のハードルはすごく低いです。朝起きてからの10分間と夜寝る前の10分間にすると効果的と書かれています。

まとめ

アドラー心理学に基づいた行動イノベーションが書かれている
「なぜだめなのか」を考えるのではなく「どうしたらうまくいくのか」だけを考える
頭の声、体の声、心の声を聞いて、自分の欲望を正確に把握する
1分間行動イノベーションを習慣化していく

自分の欲望を把握していないと行動につながらないです。義務感だけでは行動は継続しません。「本当はどうしたいの?」を問い続けて、自分の欲望を正確に把握しましょう。「したい」という気持ちが最高の原動力です。

本気で変わりたい人の行動イノベーション」には他にも「1分間行動イノベーション」について詳しく書かれているのと、さらに効果的にしていく方法が書かれています。ワークをしながら書き込む箇所もあり、より行動できる仕組みが組み込まれています。

行動したいけども、できない理由ばかりで行動できない。行動できるのは最初だけで、行動が継続して続かない時に読みたい本です。「1分間行動イノベーション」は簡単に習慣化できますよ。

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