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「おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密」感想

おカネの教室 表紙

お金について楽しく学べる1冊

もともと「おカネの教室」は著者である経済記者の高井浩章さんが、小学生の娘さんに向けて書いたものを書籍としてまとめたものです。経済、お金の仕組みをわかりやすく伝える目的で書かれています。

読む人によっては物足りない部分もあると思いますが、大人が読んでも充分に楽しめる内容になっています。お金がどのようにして経済を動かしているのかを知りたい、働くことの意義を改めて見直したい時に読みたい1冊です。

私が購入したのも、自分がお金に関して無知すぎたので、お金について学び、お金の本質を理解したいと思ったからです。そう思っている時に電車内で「おカネの教室」の広告を見て、「これだ!」と思い購入しました。

当初はお金に関する知識を得ることが目的でしたが、ストーリーも面白くてページをめくる手が止められなかったです。自分の中学生時代と重ねながら読んでいました。自分も中学生の時にこんな授業を受けたかったです。

前置きはこのあたりにして、本書の内容の説明と感想を書いていきます。

「おカネの教室」は小説です

「おカネの教室」は帯にも書いてあるとおり「学べる青春小説」です。お金の仕組みについてストーリーを通して学べます。

小説の舞台は中学校の「そろばん勘定クラブ」です。このクラブにフツーの中学2年生の「サッチョウさん」と町一番の大富豪の娘「ビャッコさん」が入部します。そして担当顧問の身長2m超えの謎のハーフ男性「カイシュウさん」がお金の仕組みを教えます。

ちなみに3人の登場人物は日本の歴史からあだ名がつけられています。

物語は授業形式で進み、生徒の2人の身近な話題からお金について学んでいきます。章の終わりに先生の「カイシュウさん」から、宿題が出されます。この宿題を自分でも考えながら読み進めると、よりお金に対しての理解が増します。どの宿題も頭を使う問題ばかりです。

実際に自分も生徒2人と授業を受けている気分になります。中学時代を思い出し、懐かしい気分でした。

教室

お金を手にいれる6つの方法

「おカネの教室」では以下の「お金を手にいれる6つの方法」を軸に物語が展開していきます。

かせぐ
ぬすむ
もらう
かりる
ふやす
???

・・・高井浩章「おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密」より

最後の???を教えてしまうと物語のネタバレになってしまうので省略させていただきます。気になる方は是非「おカネの教室」を手に取ってみてください。

「世の中には色々な職業があるなかで『かせぐ』と『ぬすむ』の境界線はどこなのか?世の中の役に立つ、立たないはどう決めるのか?」

「『かせぐ』『もらう』『ぬすむ』とGDPの関係は?」

「カイシュウ先生から1万円を借りるにはどうすれば良いのか?」

このような形で宿題が出され授業は進んでいきます。サッチョウさん、ビャッコさんは授業を通じて、お金に対して理解を深めていきます。私もカイシュウ先生から出される宿題を考えながら本書を読みすすめました。

また、リーマンショック、過払い金訴訟、格差の問題(ピケティの不等式)等の具体的な問題にも本書では触れられています。過払い金訴訟については弁護士事務所のCMで良く目にしていましたが、自分には関係ないと思い仕組みを理解していませんでした。本書ではわかりやすく仕組みを解説しています。

お金の話は大切で面白い

本書の後書きで著者の高井さんは次のように述べています。

日本には、多少薄れたとはいえ、「お金は汚いモノ」「金に執着するのは卑しい」といった偏見が根強くあります。経済や金融の話は、ややこしそうだからご遠慮願いたい、という人も少なくないように思います。
 でも、お金の話は、汚くもなければ、実はそう難しくもなく、大切で、何より面白いのです。

・・・高井浩章「おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密」より

私も「金に執着するのは卑しい」と思う人間でした。お金のことを細かく計算して考えることは格好悪いと思っていました。

しかしフリーランスになってからは、1円でもお金について考えることは大事だなと思っています。取引先から支払われる報酬、仕事をするのに必要な経費、年金や健康保険等の社会保険料など、今までは会社に管理してもらっていたものを自分で管理することになったからです。

そして本書を読んで、さらにお金の大切さを実感しました。お金について理解できたことで、社会の仕組みがわかり、今までとは別の角度から社会を見ることができると思います。

今まで無意識に遠ざけてきた「お金の話」をもっと知りたいと思えましたし、もっと話したいと思えました。

まとめ

 
「おカネの教室」は学べる青春小説
お金を手にいれる6つの方法を軸に話しが進みます
お金について考えることは大切で楽しい

私のようにお金、経済について考えてこなかった方に是非読んで欲しい1冊です。またお金について学びたいという学生さんにも是非手に取って欲しいです。

本書を読めば、お金についての価値観が変わります。私ももっとお金、経済について詳しく知りたいと思いました。

お金、経済について難しく考えすぎずに、楽しく学んでみましょう。

おカネの教室 表紙
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