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祝日本一 高津臣吾『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』感想 頂点への道筋

東京ヤクルトスワローズ日本一おめでとうございます!日本一が決まった瞬間は、思わず家の中で雄たけびを上げてしまいました。20年ぶりの日本一ということで、スワローズファンの私はテンションが爆上がりしております。

そのスワローズを日本一に導いたのは、高津臣吾監督です。就任2年目にしてチームを頂点へと導きました。「絶対大丈夫」を合言葉に選手1人1人のモチベーションを上げていった手腕は見事の一言でした。

そんな高津監督の著作に『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』というものがあります。
2017年から務めた2軍監督時代の経験をもとにして書かれた著作で、2軍の雰囲気や高津監督の選手への接し方や選手の育成方法が書かれています。

今回は『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』を通して、スワローズ日本一への道筋を考えていきたいと思います。

高津監督について

高津監督は1990年のドラフトでスワローズに入団しました。スワローズではクローザーとして活躍をして、日本では合計286のセーブを上げ、4度の日本一に貢献しています。日本だけでなく、メジャーリーグ、韓国、台湾リーグでも活躍し、独立リーグでは選手権監督としてチームを優勝に導きました。

2014年のシーズンからスワローズの1軍投手コーチを務め、2017年からは2軍監督を務めました。そして、昨年からはスワローズの1軍監督に就任しています。就任1年目にチームは最下位に沈みましたが、2021年は見事日本一に輝きました。

スワローズの黄金期を支えた選手の1人です。スワローズの抑えと言ったら、真っ先に高津監督の名前が浮かび上がります。高津監督がマウンドに立ったら、もう大丈夫という安心感がありました。(打たれることもありましたが…)

朗らかな性格で、テレビのバラエティ番組でも大活躍をしていました。古田敦也、石井一久らとよくテレビに出演していた記憶があります。

2軍監督時代の選手が活躍

今シーズンは、高津監督が2軍監督時代に手塩に育ててきた選手が活躍をしました。 村上宗隆、塩見 泰隆、宮本丈、古賀優大 、高橋奎二、梅野雄吾、大下佑馬、金久保優斗。彼らの活躍がなければスワローズの日本一はなかったと思います。

村上はスワローズの4番として、高橋、梅野は先発ローテとして活躍することを高津監督は著書で期待していました。梅野は今シーズンはリリーフでの出場となりましたが、村上、高橋は見事期待に応えたと思います。村上は4番としてチームを引っ張り、高橋は後半戦はエース級の活躍をしました。

高津監督は本書でスワローズの未来を次のように述べています。

廣岡が3番・ショート、村上が4番・サードで、点をどんどんたたき出す。

投手では、高橋、寺島、梅野が先発ローテーションの核となる。

            …高津臣吾『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』より引用

廣岡は巨人にトレードされ、寺島は今季1軍で活躍できませんでしたが、高津監督の思い描く未来にかなり近づいたシーズンになったと思います。来シーズンは寺島をはじめ、金久保、濱田、古賀などの若い力がさらなる飛躍をとげれば、2年連続日本一も夢ではありません。

風通しの良い環境

高津監督は組織としてのヤクルトについて次のように述べています。

僕がヤクルトの組織を好ましいと思うのは、基本的にポジティブな人間が多く、礼儀をわきまえながらも先輩、後輩の風通しがいいことだ。

             …高津臣吾『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』より引用

風通しの良い組織だったから、選手が伸び伸びと野球を出来ていたのだと思います。今シーズンのスワローズは本当に楽しそうに野球をしていました。
まだ若手の村上がベンチで高津監督の横にどっしりと座り、誰よりも大きな声で応援している様子は他のチームでは見られないものです。チームがスワローズだからこそ、監督が高津さんだからこそ、実現したのだと思います。

気心の知れたコーチ陣

今シーズン1軍のコーチ陣には、高津監督が2軍監督時代のコーチが3人います。打撃コーチの松元ユウイチ、内野守備走塁コーチの森岡良介、外野守備走塁コーチの福地寿樹、この3人は2軍時代の役職のまま1軍のコーチとなりました。

また、高津監督と伊藤投手コーチは現役時代を共にし、2014~2016年は共に1軍の投手コーチを務めました。高津監督の投手運用を支えたのが、伊藤コーチだと思います。

現役、2軍監督時代から苦楽を共にして、高津監督の考えを理解しているコーチ陣がいたのは、高津監督にとって頼もしかったのではないでしょうか。高津監督の考えを理解したコーチ陣とコーチ陣の考え方を理解した高津監督がいたからこそ、守備シフトのような大胆な作戦や、先発ローテの緻密な組み換えが出来たのだと思います。

モチベーションを高める

高津監督は選手のモチベーションを上げる方法について以下のように述べています。

結局、モチベーションを高めるカギは、話し合い、監督と選手との間にどれくらいの信頼が生まれるかによる。

…高津臣吾『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』より引用

高津監督は選手とのコミュニケーションをとても大切にしていることが著書を通じて伝わりました。なにかあれば選手と会話をして、選手と一緒に課題を見つけていくことを大切にしています。
そうして、選手との間に信頼を築けたからこそ、「絶対大丈夫」という言葉が選手に響いたのだと思います。今まで積み重ねてきたものが昇華された瞬間だったのではないでしょうか。

最後に

本書は高津監督のメジャーでの話、野村監督との逸話、2軍で起きた珍事件など、スワローズファン並びに野球ファンが楽しめる内容となっています。

野球の奥深さを知れる1冊となっていますので、高津監督に興味を持った方、日本一になってスワローズに興味を持った方は是非お手に取ってみてください!

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