読者に完読してもらえる文章を書くために、きれいな言葉づかいを学ぼう
「完読されるのが良い文章」
・・・唐木元「新しい文章力の教室」より
「新しい文章力の教室」は読者に完読される文章の書き方がのっている本です。長すぎず、テンポが良く、言葉づかいが間違っていない、有用な情報が書かれているのが、完読される文章です。
一つ一つの文章の書き方が、例文を使ってわかりやすく書かれています。特に重複の表現や、あやまった言葉づかいに対して言及しています。私もついつい使ってしまいがちな文章表現が何個も例としてあげられていました。
ライターやブロガーを目指している方にも読んで欲しいですし、それ以上にライター、ブロガーを始めたけどうまくいかない方、行き詰まっている方にも読んで欲しいです。
私も文章の書き方はあっているだろうか、表現がくどくないかと悩んでいました。そんな時に私は「新しい文章力の教室」に出会います。文章の教科書として、自分の間違いに気づかせてくれました。
全てをご紹介はできないので、特に印象に残った項目を紹介していきます。
作文をプラモ化する
文章を書くときの事前準備をプラモ化に例えています。
「どんなことを伝える文章なのか」を定めておく(箱絵)、「何を言うか」をトピック化して並べておく(パーツ)、「どれから」「どこを重点に」組み立てるかを決めておく(取説)。
・・・唐木元「新しい文章力の教室」より
プラモデルの箱絵が文章の完成図として、文章で何を伝えたいのかを考えます。次に伝えたい情報をパーツとして考えて用意します。パーツをどの順番で並べるか、重要な点はどれなのかを考えれば、文章の大枠はできます。
プラモ化をすればスムーズに文章を書けるようになります。
文章の初めにいきなり句読点はおかない
文頭一語目に続く読点は頭の悪そうな印象を与える
・・・唐木元「新しい文章力の教室」より
過去のブログ記事を見てみると、文頭の一語目に句読点を置いている箇所が多かったです。
例えば、私は漫画喫茶が好きなので、よく色々な店舗に行きます。
一度、読んだだけで内容を全て憶えるのはなかなか難しいです。
確かにいきなり句読点が入ると、何だか間抜けな感じがします。内容を考えながらしゃべっている人の口調に似てしまうからです。唐木さんはバナナマン日村さんの「幼少期の貴乃花のモノマネ」に例えています。
特に一語目に接続詞、文頭で主語を形成している文章は要注意です。
先ほどの文章を直してみましょう。
例えば私は漫画喫茶が好きなので、よく色々な店舗に行きます。
一度読んだだけで、内容を全て憶えるのはなかなか難しいです。
句読点を減らしたり、位置を変えたりしただけで、文章がスッキリしました。句読点をいきなりつける癖は気をつけていきたいです。
ただ前後のリズムによって、句読点の位置は変わってくるので、絶対的に正しいとは言えません。よくよく文章を読み直してから考えていきましょう。
まとめ
「新しい文章力の教室」の唐木元さんは元コミックナタリーの編集長で、現在は株式会社ナターシャの取締役です。唐木さんが「唐木ゼミ」という新入社員向けのトレーニングで教えていた内容をまとめたものが本書です。
現場でつちかった経験を凝縮した内容になっています。自分で書いた文章と照らし合わせて読んでみると、間違いに気づけますし、新しい発見もあります。ライター、ブロガーにとって学びの多い1冊です。