本当にあの人は優れているのか?錯覚資産の本質を知って有効活用しよう!
今回はふろむださん著の『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』の感想を書いていきます。
この本は心理学に基づいたリアルな成功方法が書かれています。書かれている内容はかなり過激です。実力主義という既存の成功方法にメスを入れて、「錯覚資産」という暗部をさらけ出しています。
「錯覚資産」という存在を知っているか、知らないかで今後の人生が大きく違ってくるかもしれません。今の自分の人生に満足していない方は是非読んで欲しい1冊です。
では、本書の内容の一部をご紹介していきます。
錯覚資産とは?
「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」は、一種の資産として機能するということだ。本書では、これを「錯覚資産」と呼ぶ。
・・・人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている より
「錯覚資産」をうまく活用している人が、人生の成功者達だ。巧みに「錯覚資産」を有効活用して実力以上に自分を見せている人がいるのだ。(錯覚資産を運用する実力はある)
これは脳が成功者達のある一つのプラスのイメージから、彼らが「全体的に優れている」と錯覚してしまうことから発生する現象です。
例えば、「1ヶ月でツイッターのフォロワーが1万人に増えました」というAさんという方がいるとします。確かに、短期間でそれだけのフォロワー数が増えるのはすごいことです。この人が「フォロワーの伸ばし方」を教えてくれたら参考にします。さらに、自分のフォロワーを伸ばしたい人は「Aさんの生活の仕方」や「普段の発言」も優れていると思いマネをするかもしれませんね。さらにさらに、Aさんが月500円のビジネスについてのメルマガを配信し始めたら、素晴らしいものに違いないと思い登録する人が続出するかもしれません。
Aさんの1つの実績から、Aさんは全体的に優れていると錯覚している現象が起こっています。
優れていると錯覚している
Aさんが短期間でツイッターのフォロワー数を急激に伸ばしたからといって、Aさんの「普段の生活ぶりや発言」「他の分野」が優れているとは限りません。
生活ぶりはいたって普通で、特筆すべき点はないかもしれません。発言も普通で、誰もが思いつくことを偉そうに話しているだけかもしれません。
フォロワー数が増えたからといって、それが直接ビジネスにつながるわけではありません。メルマガの内容は、ネットで調べたらすぐでてくる内容かもしれません。
しかし、「1ヶ月でツイッターのフォロワーが1万人に増えた」という実績から、全てが優れていると錯覚をしてしまうのです。これが当人とっての資産として働いているから「錯覚資産」と呼ぶわけです。
そもそも実力じゃないかもしれない
たとえそれが実力によるものではなく、上司や同僚や部下や顧客のおかげで達成できた実績としても、強烈な思考の錯覚を生み出すのだ。
・・・人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている より
そもそもフォロワー数が伸びたのは、本人の実力はあまり関係していないかもしれません。たまたまインフルエンサーにツイートを拾ってもらい、拡散したのが理由かもしれません。
ツイートは別の人がしていて本人じゃないかもしれません。
実績が他人のおかげだったとしても思考の錯覚を生み出すのです。
インフルエンサーの言葉を鵜呑みにする危険性
このことから、私はインフルエンサーの言葉を鵜呑みにしてしまう危険性を感じました。よく私がやりがちなのが、ツイートを見るときに発言者のフォロワー数を見て内容の信頼性を判断してしまうことです。
フォロワー数が多い=発言の内容に信頼性があると錯覚していたと思います。フォロワー数が多いからといって、発言の内容そのものが正しいとは限りません。
インフルエンサーも人間です。間違えることはあります。だから、発言内容の真偽事態は別のものとして考えないといけません。
インフルエンサーのフォロワーが「信者」と呼ばれ、批判されることがあります。これはインフルエンサーの発言の真偽を確かめずに全て鵜呑みにしていることから発生しているのでしょう。
インフルエンサーの中には、自分の意にそぐわない反論に対して「バカ」「アホ」などの過激な言葉を使い、意見の異なる人を罵倒する人がいます。(これはキャラに一貫性を持たせてわかりやすくするためです)
そして、反論の内容を精査せずに一緒になって批判を繰り広げるフォロワーも中にはいます。これは正しいことでしょうか?
インフルエンサーの発言=正しいとは限りません。錯覚資産に騙されることなく、正しく発言の真意を見極めていきたいです。
錯覚資産を利用すれば、成功できる
逆を言えば、私達も錯覚資産を手に入れれば成功できます。
ある一つの強烈な実績、肩書きがあれば、他の特段優れていない部分も優れているように他人は錯覚してくれます。実力以上の評価を得られるのです。
実際に私達がツイッターでフォローをするときに、どこを参考にするでしょうか。発言内容もそうですが、プロフィール欄の「ブログ月間100万PV達成」「月収100万円達成」「フォロワー数1万人突破」「元官僚」「社長」等の実績、肩書きを参考にしていると思います。
これだけの実績、肩書きがある人ならツイートの内容も参考になるものが多いに違いないと思っているはずです。そうしたら、私達もそれと同じことをすれば良いのです。
強烈な実績、肩書きを手に入れることができれば、全体的に優れていると錯覚されます。この実績、肩書きがあれば仕事を頼んでも大丈夫だろうと思われます。仕事が増えていくはずですし、ツイッターのフォロワー数も伸びることでしょう。
まとめ
肩書きを作ると言っても、ウソはいけません。ウソはいつかばれますからね。本当の実績、肩書きを手にいれましょう。
錯覚資産を理解することによって、それを使用して成功している人の本質が分かります。逆に錯覚資産を利用した成功方法を手に入れることができます。資産を有効活用していきたいですね。
簡単に錯覚資産の概要を説明しましたが、「ある一つの実績で、全体が優れているように見える」思考の錯覚は錯覚資産の一部でしかありません。他にも錯覚資産となる思考の錯覚はたくさんあります。
そして、錯覚資産をどう増やせばよいかも本書には書かれています。自分の実力以上の評価を得られずに苦しんでいる方、働くことに行き詰まっている方は是非読んでほしい一冊です。
著者のブログで一部が無料公開されています。是非、読んでみてください。