住野よる「また、同じ夢を見ていた」感想

また、同じ夢を見ていた

過去、未来は変えられない 今を全力で生きることが大切

住野よるさんの「また、同じ夢を見ていた」を読みました。本作は主人公の小柳奈ノ花が南さん、アバズレさん、おばあちゃんの3人の女性との対話を通して、「幸せとは何か」を考えていく物語です。

物語は小学生の奈ノ花視点で進んでいきますが、奈ノ花は賢く(賢すぎる)ので大人の私が読んでも違和感なく読めました。また奈ノ花は言いたいことをズバズバ言うタイプなので、話がスムーズに進みストレスがなかったです。

3人の女性を通して、奈ノ花は「幸せとは何か」の答えを見つけていき、変わっていきます。3人の女性も奈ノ花を通して、自分達の幸せに気づいていきます。物語を読み終わって、自分自身も「幸せとは何か」を考えさせられました。

「幸せとは何か」という普段は考えない話題を考える機会が得られました。読後感が良く、心が温まる作品です。

大人の視点 子供の視点

子供の頃に悩んでいたことって、大人になってみると「なんであんなことで悩んでいたんだろう」と思うことが多いですよね。些細なことで友達とケンカをして仲直りできないでいたり、親の言っていることが全然わからなくて反抗してしまったりしたことは、誰しも経験があるのではないでしょうか。

同じように奈ノ花も親とケンカしたり、クラスメイトと仲が良くなかったりと様々な悩みを抱えています。その悩みの答えを南さん、アバズレさん、おばあちゃんの3人は知っています。奈ノ花は悩みを解決するヒントを3人からもらい、問題を解決していきます。

奈ノ花が3人を通して悩みを解決していくのと同時に、3人も奈ノ花を通して自身の悩みの答えを見つけ救われます。奈ノ花の純真さ、まっすぐさに大人達も感化されていくのです。

先ほど大人にとって子供の悩みはなんともないと言ったように、子供にとっても大人の悩みはなんともないのかもしれないと思いました。子供から見れば大人が悩んでいることは「なんでそんなことで悩んでいるの?」と思う事かもしれません。視点を変えて物事を見ることが大切です。子供のように純粋に正面から問題に取り組めば、以外と簡単に問題は解決するかもしれません。

幸せとは何か

「あの時こうしていれば・・・」人生は後悔の連続です。物語に登場する3人の女性も後悔を抱えながら生きています。私も後悔することは多々あります。

でも別の選択をしていたら、今の自分はありません。今までの出会いも無かったはずです。

もちろん違う選択をしていたら、違う出会いもあったでしょう。しかし過去に戻ることはできません。であれば自分が今まで出会ってきた人、事を全力で大切にしていくべきではないでしょうか。

過去にいくら後悔しても、未来にいくら夢を見ても、現在の自分は変わりません。過去や未来ではなく、今いる私に正面から向き合い、出会ってきた全てを大切に思うことが幸せだと私は思います。

最後に

住野よるさんの代表作「君の膵臓をたべたい」でも、今を全力で生きることの大切さが語られていたと思います。本作でも同じく、今を全力で生きて、周りを大事に思うことの大切さを改めて気づかされました。

「幸せとは何か」の絶対的な答えはありません。でもあなただけの幸せは必ずあります。「また、同じ夢を見ていた」を読んで、答えを探してみてください。

また、同じ夢を見ていた
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