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『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』感想

バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』には、ベストセラーを連発してきた敏腕編集者が実践してきた「伝わる技術」が解説されています。

「自分の意見がなかなか理解されない」「伝えたはずなのに伝わっていなかった」という人とのコミュニ―ケーションで悩みを抱いている方や、「自社製品の魅力を取引先にもっとアピールしたい」「上司を唸らせる企画書を書きたい」など仕事のスキルアップしたい方におすすめの1冊です。

「伝わる技術」が実践され書かれている本書は、とても分かりやすく、書いてある内容がすんなり頭に入ってきます。冒頭にいきなりクイズが用意されていたり、合間にイラストが挟まれていたりと、読者を飽きさせない工夫が施されているので、最後まで楽しく読めました。

それでは、本書の内容の簡単な紹介や感想を述べていきたいと思います。

著者について

本書の著者は、編集者の柿内尚文さんです。現在は株式会社アスコムで取締役を勤めています。長年、書籍の編集に携わっており、『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』、『はじめての人のための3000円投資生活』などの数々のベストセラーを手掛けてきました。初の著作である『パン屋ではおにぎりを売れ』もベストセラーになっています。

伝わるために必要なこと

本書で解説されているのは、伝わるために必要な以下の3つのことです。

①「伝わる構造」の理解
②「伝わる技術」の習得
③「実践(行動)」

 …『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』61Pより引用

伝えたいことを伝わるようにするには、まず相手との関係性が大事になってきます。相手とゴールを共有したり、相手ベースで考えを伝えたりするなど、7つの要素が「伝わる構造」として解説されています。

「伝わる構造」を理解した上で「伝わる技術」を使用すれば、より自分の伝えたいことが相手に伝わります。「伝わる技術」は全部で16個もあり、色々な場面で活用できそうです。

とは言っても、中には話しがまったく通じない人も世の中にはいます。そういう相手への対処法も本書では解説されています。「すぐ否定する人」や「「話しかけにくい人」など、技術をもってしても躓きそうな場面が想定されていました。

「伝わる」には普段の行いも大切

どんなにうまく「伝わる技術」を使用しても、それだけでは相手に伝わりません。「伝わる構造」の中にある「親近感」「信頼感」というのも重要な要素だと思います。

どんなに誘い文句が上手でも、嫌いな人と食事にいきたいと思うでしょうか?
話が理路整然としていても、詐欺師の儲け話を信じるでしょうか?

「伝わる」ようにするには、相手との関係性もポイントとなります。どんなに上手く「伝わる技術」を使えたとしても、情報を発信する自分自身が信頼に値しないと相手には伝わりません。相手との普段からのコミュニケーション、自分の行動が大切なのです。

こういうノウハウ本を読むと、どうしても小手先に頼りがちです。そうならないように技術だけでなく、「伝わる」ための前提条件として構造が解説されているのが本書の良いところだと思います。

本書を読んでの学び

私は伝えたのに伝わってないという経験を何度もしました。

自分がリサイクルショップで働いていたとき、家電の買取や販売の担当をしていました。他のスタッフに買取方法などのオペレーションをレクチャーする機会があったのですが、スタッフに家電業務がなかなか浸透せず困った経験があります。こちらとしては、なるべくわかりやすく伝えているつもりだったのですが、中々理解されませんでした。

私と同じように、伝えたいことが相手になかなか理解されないという経験をされた方は多いのではないでしょうか?伝えたはずなのに聞いてないと言われたり、伝えたこととは真逆のことをされていたりなどなど…。仕事やプライベートでも伝達ミスで困った経験は何度もあるはずです。

私は家電のオペレーションが難しいから仕方ないと、当時は伝えるのを半ば諦めかけていました。ですが、今思うと自分はやり方を一方的に伝えるだけで、相手に「伝わる」努力をしていなかったです。
一方通行の情報発信になってしまい、相手の理解度や相手の立場をあまり考えていなかったと思います。

相手の理解度を把握するコミュニケーションをもっととれなかっただろうか、やり方を伝えるだけではなく実際に家電の買取をやってもらうことはできなかっただろうか。本書を読んで、こうしていれば相手に伝わったかもと思うことが多々ありました。

他の商材の買取と家電の買取を比較して説明したり、わかりやすいキャッチコピーをつけて印象づけたりと、「伝わる技術」で出来ることは多かったかもしれません。

「伝える」だけではなく、「伝わる」ように相手とのコミュニケーションを考えることが重要です。自分の伝え方が、自己満足の一方通行にならないように注意したいと思います。

まとめ

・敏腕編集者の「伝わる技術」 
・「伝わる」ために必要なのは、構造+技術+実践
・本書は内容が分かりやすくて、最後まで楽しく読める

『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』についての紹介をしました。

本書は「伝わる技術」が駆使されて書かれているので、すごくわかりやすいですし、自分ゴトとして捉えやすいです。不思議と一度読んだらもう一度読み返したくなりますし、「伝わる技術」をすぐに実践したいと思えました。

ベストセラーをいくつも手掛けた敏腕編集者の「伝わる技術」は、仕事でもプライベートでも様々な場面で活用できます。相手に「伝わってない」という経験をされた方に是非読んでもらいたい一冊です。本書を読んで、伝わらないストレスから解放されましょう!

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